PRESS RELEASE

2021年12月23日

株式会社富士通ゼネラル

21-Y09-35

業界初(注1) 浮遊する新型コロナウイルスの不活化を実証

紫外線水平照射技術「n-UV技術(注2)」により、1分で99%以上を不活化

当社とエアロシールド株式会社(当社子会社、以下エアロシールド社)は、一般財団法人日本繊維製品品質技術センターと共同で、業界で初めて紫外線水平照射技術「n-UV技術」により、空間に浮遊する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2(注3)、デルタ株)が1分で99%以上不活化することを確認しました。なお、本技術はエアロシールド社が独自に有しており、有人空間で紫外線を水平照射してウイルスや細菌などを不活化するものです。

当社グループは、今後も清潔・除菌分野における研究開発に注力し、世界の空気環境対策へ貢献していきます。

【「n-UV技術」とは】

「n-UV技術」は、室内の浮遊ウイルスや細菌を不活化する事を目的に、エアロシールド社が開発した独自の空気環境対策技術です。ウイルスや細菌の核酸(DNA/RNA)に直接ダメージを与えることで知られる紫外線(波長: 254nm)を、効率よく前面に反射させる『紫外線専用反射板』および、紫外線の下方照射を防止する『水平ルーバー』の構造により、室内空間上部への水平照射を可能とし、有人空間で人に影響を与えず浮遊ウイルスや細菌を不活化する点が特長です。なお、紫外線の室上部照射は、CDC(米国疾病対策センター)が十分な換気ができない場合に推奨している空気清浄方式(注4)の一つです。

【実証試験の背景】

現在、厚生労働省は新型コロナウイルスの感染経路について、「感染者(無症状病原体保有者を含む)から咳、くしゃみ、会話などの際に排出されるウイルスを含んだ飛沫・エアロゾル(飛沫より更に小さな水分を含んだ状態の粒子)の吸入が主要感染経路と考えられる」(注5)としています。さらに、「エアロゾルは空気中にとどまりうることから、換気不十分な環境などでは、感染が拡大するリスクがある」(注5)と報告しています。また、当社においても、「エアロゾル粒子の上昇」の挙動解析を実施し、口から出た後20秒程度で天井に到達することを確認しています。

今回、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2、デルタ株)を1㎥の密閉空間にエアロゾルのように浮遊させ、「n-UV技術」を用いて不活化する実証試験を行いました。

【実証試験の特長】

1. 業界初 空間に浮遊している新型コロナウイルスの不活化を実証

2. 「n-UV技術」により、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2、デルタ株)を1分で99%以上不活化

「n-UV技術」イメージ

注釈

注1 :
紫外線を水平照射し、浮遊する新型コロナウイルスを99%以上不活化することにおいて。2021年11月19日時点(当社調べ)
注2 :
nucleotide cut Ultraviolet(核酸カット紫外線技術)
注3 :
Severe acute respiratory syndrome coronavirus 2
注4 :
Centers for Disease Control and Prevention Summary of Changes Update as June 2, 2021
注5 :
新型コロナウイルス感染症Covid-19 診療の手引き 第6.0版

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「n-UV技術」イメージ